こんにちは。
最近、疲れ気味でイライラしたり、やる気が出なくなることはないですか?
蒸し暑さの疲れ、仕事の疲れ、家族関係・家事・育児・介護・病気・加齢・近所付き合い等々、精神的な疲れを探そうと思うと、いくらでも出てきてしまいます。
特に生真面目な方は、そういった疲れをため込んで、頑張り過ぎているような気がします。
気鬱という言葉がありますが、それは気(エネルギー)が動いていない気滞から起こる事があります。
気滞状態には、気を動かす働きのある理気類の食材を薬膳では良く使います。
香りの良い柑橘系やジャスミン、蕎麦、らっきょう、玉ねぎ、青じそ、薄荷、春菊などです。
動いていない気を動かすという、単純な方法で改善すれば良いのですが、気滞状態が長引いてしまった場合は、そう簡単にはいかない事があります。
2023年3月25日の「春は肝を大切に」でも書きましたが、気滞状態が長引くと、さまざまな状態が現れてきます。
怒りっぽくなってイライラしたり、悲しくなったり、眠りにくいなどの精神的な症状や、めまいや便秘、下痢、胸やけ、喉の異物感など、体にも負担がかかってきます。
イライラして、かーっと頭に血が上るような感じがしたら、まずは深呼吸してください。
お勧めの食材は、肝の熱を落ち着かせるものです。
粟・胡瓜・苦瓜・トマト・白菜・じゅんさい、西瓜、緑豆・豆腐・緑茶・あずぎ・ハト麦・茄子などです。
めまいや不安感などもある方は、牡蛎やホタテ貝、ハマグリやアワビなどの貝類もお勧めです。
牡蛎の殻は牡蛎(ぼれい)といって、漢方薬にも使われていて、熱と気持ちを落ち着かせる働きがあります。
代表的なものに、柴胡加竜骨牡蛎湯や桂枝加加竜骨牡蛎湯があります。
柴胡加竜骨牡蛎湯は、ドキドキしたり、不眠やいらだちを覚えて、血圧や精神的な影響がでている方に良く使われます。
桂枝加竜骨牡蛎湯は体力が落ちていて、精神的に不安定な方に処方されます。
気滞状態がひどくなければ、漢方薬や食事、趣味、居場所を変えるなどで改善することもあります。
でも、本当に辛くなってしまった場合は、まずは心療内科などを受診してください。
自分では気が付かないうちに、うつ病などの病気になっている場合があります。
今は良い薬もありますので、適切な治療をうけながら、毎日の生活に気を付けていきましょう。
読んでいただきありがとうございました。
皆さんの養生の参考になれば嬉しいです。
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